桜の季節もあっという間に過ぎ去り、山々は新緑の季節。
何度か雨で延期してた友人との軍幕野営にやっと行ってきた。
普段ファミリーキャンパーの友人はソロ用の道具を持っていないので、彼と行く時は寝袋以外の道具はこちらで用意して野営地に連れ回している。
今回は軍幕での野営にしてみたが、果たして付いてこれるのか。

今回の野営地は初めての場所。
先月、前々から気になっていた林道を何本か偵察した時に見付けた新天地。
①河原　②林道から降りやすい　③近くに駐車できる
この野営地三箇条を全て満たしたナイスな場所。
しかも家から1時間以内の近さ。

友人にソロキャンプの良さを知って貰う為に始めたこの企画。
前回はいきなり野営地を初体験させて、今回は軍幕を初体験。
人間はどんな刺激にも慣れてゆき、更なる刺激を求め彷徨う罪深き生き物。
なので慣れる間もなく刺激をブチ込んていくスタイル。
いつの間にか当初の企画とは違う流れになっている事に、彼は気付いているだろうか。

必死に木を切り、薪を割り、スコップで地面を整地し、喰らいついてくる彼には、ノルウェー軍幕を使って貰う。
身体が大きいのでちょうど良い。
普段はコットの上でふかふか寝てるだろうけど、問答無用で地べたにマットで寝て貰う。

彼に切らせた木を組んで、焚火周りを整える。
いつの間にかブッシュクラフトの講習会に。
ここで学んだ知識を、いずれ世のため人のために役立てて欲しいと切に願う。
そんな日が来るのかは知らんけど。

初体験だらけの野営に毎回付き合ってくれる彼に感謝の意を込めて、料理でおもてなし。
鮎の塩焼、焼き牡蠣、鶏ハツ串焼、牛炭火焼。
ん〜、全て見事に焼いただけだった。
そんな事実に彼は気付いているだろうか。

夜は多少冷え込むものの、恒例の熱燗ワンカップの季節では無くなってしまった。
今宵の焚火のお供はこちらのウイスキーで。
兄がウイスキーマニアで、置く場所の無くなったウイスキーを帰省した際に何本か置いていく。
ハイボールとかで普通に呑んじゃってるけど、後で調べるとバカみたいな金額の物もあり。
ビビっててもしょうがないのでガブガブ呑む。
お兄たま、そろそろ次のウイスキー持ってきて。

今回が初張りとなったM49ハンガリー軍幕。
1949年から採用された俗に言うハリケーンカモの柄が気に入ってしまい、あの手この手で探してみるも中々流通していない。
とうとうebayでドイツから個人輸入してしまった。
品質に不安を感じつつも他に手段が無かったので購入してみたが、届いた3枚はどれも極上品。
何故か関税も掛からなかったので、お得に買えた。

夜はにわか雨の予報だったけど、綺麗な星空が見れた。
23時近くまで焚火を愉しみ、就寝。
昼間は初夏のような暑さの中、荷物を運んだり枯れ木を運んで切ったり割ったり。
心地いい疲労感の中、すこーんと熟睡。
珍しく朝起きるのが辛かった。

とは言え6時には山の中をうろうろ。
飲み物が無かったので車で街道まで出て、自販機で調達。
野営地に帰ってきても彼は熟睡中でノルウェー軍幕に動き無し。
焚火道具や朝ごはんの材料は全てノルウェーの方に入ってるんで、7時半まで待って咳払いによる強制起床。
真横で咳払いしたら軍幕がもぞもぞと動き、起床成功。
早速焚火を起こして米を炊いていく。

朝ごはんのおかずは焼鮭と具がはみ出んばかりのお味噌汁。
やっぱり朝は和食が胃に沁みる。

暖かくなったら一緒にキャンプ行こう！なんて話す人は沢山居るけれど。
実際に本当に付き合ってくれるのは彼だけだったりする。
初体験にも怯まず楽しんでくれる貴重な存在。
早速自分用の軍幕を物色し始めたご様子。
来シーズンにはどんな野営が一緒に出来るか楽しみ。

最後に、帰宅後ニュースを見てたら近場のキャンプ場で倒木事故があった模様。
何とも痛ましく切ない事故だった。
若くしてお亡くなりになられた被害者の方のご冥福をお祈りいたします。